女子美の「今」と「温度感」を伝える
アンケートやアクセスログ分析などの定量調査に加え、在学生へのヒアリング(定性調査)を行い、受験生の気持ちの変化をコンセプトダイアグラムで作成。 その中で浮かび上がってきたのは、「受験生は大学に通う生徒の中に自分の将来像を探している」こと、そして「“女子大” ”美大”といった枠組みでは表現しきれない多彩さ」。これらの気付きをもとに「女子美の温度感を伝える」ことをプロジェクトのコンセプトに据えた。
受験生が女子美を受けるまでの流れに沿ったコンテンツ分類
Webサイトの対象者である受験生に「女子美の温度感」を伝えるため、ナビゲーションとサイト構造の両面から情報設計の見直しを実施。以前のサイトは大学目線での分類に基づいたラベルで誘導を行っていたが、今回はコンセプトダイアグラムで導き出した、受験生が美大受験を意識し、女子美を受けるまでの流れに沿うよう、分類ラベルを「女子美と出会う」「女子美がわかる」「女子美にふれる」「女子美を受ける」とし、それぞれの分類に合うコンテンツをサイト構造に関わらず整理し、メニュー化。
多様性を受け入れるアートディレクションと、今を伝えるコンテンツ
また、ビジュアル表現に関しては、美術大学特有の1枚の強いビジュアルによる訴求をやめ、変化を受け入れながら大学の「今」を表現し続けられるアートディレクションを採用。「Studentsʼ Voice」は、実際の女子美生たちの声と姿をもとに構成された、「ことばと写真、グラデーションの組み合わせ」がすべてのページにランダムで表示され、多彩でエネルギッシュな女子美をあらわしている。 この「Studentsʼ Voice」がサイトのトーンを担保しつつ、さらにレイアウトや写真表現などにも細かく配慮することで、受験生がスマートフォンで普段触れている世界と地続きの感覚でサイトを利用できるよう意識している。 コンテンツにおいては、学生・教授のインタビュー記事を作成。女子美にいる人々の生の声を伝えることで、受験生に大学生活をよりリアルに想像してもらえるようにしている。受験生にとって「自分に合う大学かどうか」は大学選びの大きなポイントであり、その大きな参考になる記事コンテンツは、リニューアル後の今も積極的に拡充している。